一般社団法人
日本歯内療法学会
Japan Endodontic Association
関東歯内療法学会2020年第19回学術大会・総会が1月26日(日)、秋葉原コンベンションホールにて開催された。大会会長に平井順先生、実行委員長に岸本英之先生を迎え、「再根管治療のここがポイント!根管充填材の除去」をテーマに3つのテーマ講演、5つの一般口演、および受賞講演が行われた。 再根管治療は、前医の治療の問題点の改善に向かって全力でリカバーするわけだが、その技術力や労力は数倍ともいえることをまず覚悟する必要がある。特に根管充填材の除去の過程において、多発する穿孔や、根管の削片や内容物の押し出、根尖孔の破壊といった新たなリスクを回避するために何をすべきか大いに悩むところとなっている。
午前の部ではテーマ講演として、新進気鋭の3名の先生方、田中浩祐先生(東京都港区 石井歯科医院)、田中利典先生(東京都杉並区 川勝歯科医院)、吉岡俊彦先生(広島県広島市 吉岡デンタルキュア)にご登壇頂いた。
教科書や書籍ではあまり見受けない根管充填材の除去という感染根管治療では欠かせないステップであるが、臨床症例を提示してもらいながら、実践的な講演が行われた。 午後には5人の先生方に歯内療法に関わるあらゆるテーマでの一般口演が行われた。専門家として心がける点や明日の臨床に直結する興味深い内容が発表された。投票による選考の結果、石崎秀隆先生が鈴木賢策賞を受賞した。最後には第18回大会のテーブルクリニック発表で学会長賞を得た岡口守雄先生の受賞講演があり、参加者には一日にわたり有意義な大会となったと思われる。
また、学会終了後には恒例の懇親会が行われ演者の先生方とあちらこちらで談義がなされ、関東歯内療法学会の会員間の親睦を一層深める良い機会となった。